ベビタン　・Jour en bonheur・　

10月10日のこと

当日朝、トイレに行くと前夜の赤ピンクの血より量が増えました。
増えたと言っても何度か拭いているとなくなります。
出なくなってるいるようにと願っていたのでショックでした。
それから体温も36.59。計り直しても同じでした。

診察は15時50分の予約。
診察時間を午前中にできないかと電話してみたけれど、
医師が不在だというので仕方なく午後一番の15時にしてもらいました。

15:00　受付

受付では「転院先の病院は○○病院でいいですか？」と言われ、
「血圧と心拍数を計ってください」と手首で計る血圧計を渡されました。
椅子に座って深呼吸して計ったのに血圧144／102 心拍数124。
こんなわけないと再度深呼吸し計り直してもほんの少しは下がったものの変わりなし…
仕方ないので、用紙に記入して渡しました。
この紙が必要になればいいなぁと心から願いました。

待っていると、「今朝の電話から様子は変わりましたか？」と聞かれ、変わりなしと回答。
「血圧が高いので看護師のほうで計り直させてください。」と再度計ることに。
看護師さんは私のカルテに付いているメモを読みながら「出血したんですか？」
と話しかけてくれ、心配そうではあったけれど、
「医師の方で見ないと分らないけれど、たぶんこの感じなら大丈夫ですよ」
と微笑んでくれました。
それで少しは気持ちも落ち着いたのか血圧108／89　心拍数108。
いつもの血圧に戻っていました。

「大丈夫ですよ」と看護師さんは言ってくれたけれど、私はそうは思えませんでした。

15:25　内診

内診台に乗り体制が変わっていく間、手を合わせたり手を組んだりして、
「どうか、動いてますように。どうかどうか。。」と祈りました。
医師が、エコーでいろんな角度から探してくれ、赤ちゃんの姿をとらえます。
ピコピコ動く姿が見えません…。
グリっと動かし違う角度から見ても動いていません。
エコー画面が心拍が線で動くような画面になり、ザーッという音が聞こえました。
線も動かないし、ザーッという音しか聞こえません。
"あぁ、やっぱり動いてないのか…"
「はじめますね」という言葉からずっと無言でエコーをしていた医師が
「心拍がまだ確認できませんね」と言い、内診は終わりました。
エコー画像の印刷される音はしませんでした。

「まだ確認できない」と言った医師。
確認できるはずの時期だから受診した今日。

すぐ診察室に呼ばれました。
医師：心拍が確認できなかったので、稽留流産かもしれません。
　　　もしかしたら、受精が遅くて…遅くなってるだけかもしれません。
　　　来週の金曜か土曜に受診できますか？
私：金曜日にしてください。
医師：これからのことですが、このままダメになってしまったら、
　　　この時期にこうなってしまうのが2度目なので不育症の検査を考えてもいいかなと思います。
　　　帰る前に採血をして行ってくださいね。
　　　金曜日までに出血や痛みが酷くなったら連絡してください。

これで診察は終わりという感じでした。
パニックまではいかないけれど、現実感がなく放心で思考能力のない私。
それでも、このまま帰れば悲しみと不安しか残されないと思い

私：どっちだと思いますか？
医師：流産のほうが2/3ですね…。
　私の人工授精の時期と受精の時期の話をしてくれていたけれど、イマイチ理解できませんでした。
　たぶん排卵時期がハッキリしてるので最大遅く考えれば心拍が確認できないこともある。
　ということを言ったのだと思います。
私：大きさとかは普通なんですか？
　　このくらいなら本来心拍があっておかしくないということですか？
医師：そうですね。
　何か言ってくれていたと思うけれど、思い出せません…。
私：覚悟をしつつ、少しの期待だけもちます。ありがとうございました。

私は泣いてしまいそうなのをこらえるために笑顔を作りながら話しました。
でも医師は一度も微笑みもせず、真剣な顔で話をしてくれました。
私と同年代の男性医師で話も多くないし、頼りになると感じたことはありませんでした。
今回の受診で先生に診てもらっていてよかったかもなと思いました。

しばらくして、採血をしました。
看護師長がやってくれて、流産の説明をしながらでした。
私は稽留流産が確定したつもりはなかったので、その説明や話に違和感があって、
あまりちゃんと聞けませんでした。
ただ、出血が酷くなって赤ちゃんが出てきてその内容物を持ってきても、
どうしようもないので、自分でお別れしてください。（もっと違う優しい言葉で）
だいぶ痛いかもしれません。収縮に影響が出るので痛み止めは飲まないでくださいね。
というような話だったと思います。
不育症の検査をと医師から話があったので、どういう検査か質問。
血液検査をするだけだそうです。ただ費用が7~8万円かかるとのこと。
看護師は、私が落ち着いて見えたのか「覚悟してたのかな？」と言っていました。
血液を2本とって終了。

会計前に次回予約は金曜日の9:00採血10:20診察と決め、会計を待ちます。


お会計：2940円


15:50終了。


　・

前日の昼間までは楽しみだった診察が、その夜から一転してしまいました。
出血があったので切迫流産かも？
そうならお薬も絶対安静も守るから何とか助けてと思っていました。
でも、出血だけでなく胸の張りも痛みも腹痛も一切なくなっていたので、
稽留流産なのかも…と不安でいっぱいになりました。
結果は、手の打ちようのない稽留流産・・・。

心拍確認ができなかった内診終了時点でオットには一言報告。
帰りに電話をしたけれど、つながらなかったので、
帰宅後妊娠の話をした友達と妹にメールで報告。
そして、母には電話をしました。
深呼吸し泣かないようにと思ったのに初めから声を出すこともできませんでした。
やっと出た言葉は「ダメになっちゃった」
予想もしていなかった私の言葉に母もとても驚き残念そうな声でした。
落ち着きを取り戻し、まだ少しの望みはあることと不育症の話をしました。
母はなかなか電話を切りません。
最後は、母が体験入学したカラオケの話をして明るい話題で電話を切りました。

そのあと、オットから電話があり話しました。
母と話した後だったので、涙声にはならず、報告できました。
忙しい時期に入り帰りは遅いしお疲れ気味。
でも、早く帰ってきてくれて、ケーキも買ってきてくれました。
そして、オットは少しの望みを大きく捉え、可能性があるんだからと元気づけ、
もしダメでも、また頑張ればいい、できるってことはわかったんだからと言っていました。

[6回]